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新約聖書

ルカの福音書の学び


背景


ルカの福音書は、福音書とともに使徒書を記したルカによって記述されました。
使徒書には使徒パウロの第二次伝道旅行において初めてアジアからマケドニアに渡ったときにパウロとルカが出会ったことを示唆する記述が記されています。(使徒書16章参照) 
ルカはパウロの伝道、宣教の旅に行動を共にし、パウロはルカを愛する医者ルカと呼んでいます。福音書はテオピロに宛てて記されていますがテオピロ(Θεόφιλος theh-of'-il-os)は、「神の友」あるいは「神を愛する人、神の愛」とも訳すことが出来る名であり、神学者のなかにはルカが神を愛する人々へ総称としてこの福音書と使徒書を記しているとする人々もいます。
しかし、この名前が3世紀頃までローマの政府高官にたいして実際に宛名として使われていたことから、ルカはおそらく実在した人物に宛てて福音書を記述したのだと考えられています。
当時、医者は富裕な政府高官などに奴隷として仕えることが通常であったこと、ルカがマケドニア、すなわちギリシャ出身であったことからもローマの政府高官の奴隷であったルカが実際の伝道旅行や活動の援助を受け、仕えていたテオピロに宛ててイエスキリストの福音の詳細と聖霊による使徒たちのはたらきの詳細を記述したとする一致した見方がされています。
ルカはこの福音書を紀元61年から62年頃に記したとされています。
ルカの記述は、使徒パウロとの宣教旅行をとおして出会った、イエスの生母マリアや他の使徒たちからの生前のイエス、誕生のいきさつを直接聞き、それを記述しています。
ルカ自身が伝統的ユダヤ人ではなく、テオピロもローマの政府高官であったとすれば、彼らはともに異邦人であり、この点からも、福音書と使徒書がイスラエルの民だけでなく異邦人たち、より広い視野から全世界の人々へイエスキリストの福音と聖霊のはたらきによる使徒たちのはたらきを記したものであることが理解できます。
したがって、福音書は当時のローマ帝国に住む人々に向けてイエスキリストが「人の子」としてこの世に来られイスラエルの人々の大半から拒否された福音が、異邦人たちにも、もたらされたことを正確に歴史的な視点から伝えることを主要なテーマとしています。

ルカの福音書ではイエスがご自身を「人の子」と、しばしばよばれています。この表現はダニエルが夢に見た幻のなかで人の支配する世界帝国が滅び、神の国がこの世に来るときに「人の子のような方が天の雲に乗って来られ、年を経た方のもとに進み、その前に導かれ、この方に、主権と光栄と国が与えられ、諸民、諸国、諸国語の者たちがことごとく、彼に仕えることになった。」(ダニエル書7章13、14)ことが述べられ、メシアがこの世を治められるときの「人の子」という表現と同じ表現がつかわれています。

このルカの福音書は、とくに使徒パウロを通じて福音の宣教が異邦人へも広められていったという同じ作者ルカの記した使徒書のテーマともぴったり合致する記述となっています。


概要

I. 異邦人に宛てられた正確な最初からの記録 (1章 1-4)

1)正確な記録(1章1-2)

2)異邦人、全世界の人々へのイエスキリストの福音(1章3)

3)実際に見聞した記録(1章4)

II 洗礼者ヨハネとイエスの誕生 (1章5-2章52)

1)洗礼者ヨハネとイエスの公けな登場(1章5-25)

2)最初に来られるメシアが告げられる(1章26-38)

3)マリアとエリザベツの賛歌(1章39-66)

4)ザカリヤとエリザベツの男子ヨハネの命名(1章67-80)

5)メシアの降誕(2章1-20)

6)シメオンの頌、女預言者アンナの預言(2章21-52)

III 洗礼者ヨハネと人の子の宣教 (3章1–4章13)

1)洗礼者ヨハネ(3章1-20)

2)洗礼と聖霊が鳩のように下る、イエスの系図 (3章21-38)

3)悪魔の試みに会う (4章1-13)


IV. ガリラヤ湖畔での宣教 (4章14–9章50)

1)ナザレの村で (4章14-30)

2)カペナウムにての宣教 (4章31-44)

3)弟子となる人々(5章1-11)

4)癒しの業、罪を赦す権威 (5章12-26)

5)喜びの宣教(5章27-39)  

6)安息日の主(6章1-11)

7)十二人の使徒、弟子の資格(6章12-26)

8)イエスの宣教(7章1-8章18)

9)悪霊を追い払う、風も嵐もイエスに従う、山の上の変貌(8章19-9章27)

10)誰が一番偉いか(9章28-9章50)


V. イエスの決意(エルサレムに上り十字架に架かる)(9章51–19章27)

1)神の国が伝えられる、隣人を愛する( 9章51-11章13)

2)パリサイ人、ヨナのしるし、律法学者の偽善(11章14-52)

3)偽善の危険、神の国(12章1–13章35)

4)パリサイ人との再度の対決(14章1-24)

  • 安息日に病人を癒す(14章1-6)
  • 自分を高くする者は低くされ、自分を低くする者は高くされる(14章7-14)
  • 神の国の宴(14章15-24)

5)神の国の人々、神の国の譬え、失われた羊、貨幣、息子etc.(14章25–19章:27)

  • すべてを捨ててイエスに従う(14章25-35)
  • 失われた羊、貨幣、息子の譬え(15章1-32)
  • 不正な管理人の譬え、律法、預言と離婚について、神の国、黄泉における金持ちとラザロ(16章1-31)
  • 許し、からし種一粒の信仰、癒された10人のらい病人の一人、来るべき神の国の人々の譬え(17章1-37)
  • 諦めずに祈ることの譬え、パリサイ人と収税人の祈り、幼子のように神の国を受け入れる、金持ちの役人、救われる者、盲人の目が開かれる(18章1-43)
  • 収税人ザアカイ、十ミナを僕に与え王位を受けるために旅立つ人の譬え(19章1-27)


VI.人の子のエルサレムでの宣教(19:28-44)

1)エルサレムでのパリサイ人との論争(19章46-21章38)

  • 神殿を清める(19:46-20:8)
  • ぶどう園の農夫の譬え(20;9-19)
  • ローマに税を納めることは律法に適うか、(20:20-26)
  • 復活について(20:27-40)
  • 律法学者の偽善(20:39-47)

2)再臨の預言、終わりの日のしるし(21:1-38)

  • 貧しいやもめの献金(21:1-4)
  • 神殿崩壊の預言(21:5-6)
  • 終わりの時のしるし(21:7-19、32)
  • 気をつけて待ちなさい(21:34-38)


VII 人の子の死と復活(22:1–24:53)

1)イエスを殺す計画、過ぎ越しの食事(22章1-38)

  • ユダの裏切り(22:1-6)
  • 過ぎ越しの食事(22;7-13)
  • 最後の晩餐、聖餐の意味(22:14-23)     
  • 神の国で権威を持つもの、仕えるもののように(22:24-30)
  • サタンがペテロを麦のようにふるいにかけることを願い許される(22:31-46)

2)園の祈りとイエスの逮捕、議会のデッチあげ裁判(22章47-71)

  • 接吻によってイエスを裏切る(22:48-53)
  • ペテロ、三度イエスを否む(22:54-62)
  • 議会のデッチあげ裁判とイエスへの暴行、嘲笑(22:63-71)

3)ローマ総督ポンテオピラトに引き渡され十字架に架かる(23章1-56)

  • 民の長老、祭司長、たちがイエスをポンテオピラトに引渡し、謀反の罪で十字架に架けることを要求する(23:1-5)
  • イエス、ヘロデのもとへ送られる(23:6-12)
  • バラバを釈放し、イエスを十字架に架ける群集の要求が勝つ(23:13-25)
  • イエスの十字架(23:26-49)
  • イエス、アリマタヤのヨセフの墓に葬られる(23:50-56)

4)イエスの復活(24章1-53)

  • 復活の日の朝(24:1-12)
  • イエス、エマオへの途上の弟子にあらわれる(24:13-32)
  • 復活のイエス、弟子たちとその仲間たちに現れる(24:33-43)
  • 復活のイエス、弟子たちに指示を与える(24:44-49)
  • イエスの昇天(24:50-53)    


 

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