Welcome to Calvary Chapel-Japanese Fellowship

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旧約聖書

第二列王記の学び


背景

列王記は、上でも解説したように、もともとは一つの書物として記述されています。

列王記上は、紀元前985年頃から紀元前853年までの約130年の期間、預言者エリヤの改革、アハブを継ぐアハザヤ、南王国ユダの王ヨシャパテの時代までの記録で終わっています。

列王記下は、この後紀元前853年から586年、約367年の期間、分裂した北のイスラエル王国と南のユダ王国の王について記録されています。

神が約束された契約と命令から離れてゆくとき、王国の衰退と異邦の他国からの侵略を受け滅んで行く過程が描かれ、これを憂うエリヤ、エリシアをはじめとする預言者たちがどのように警告をし、その警告にも拘わらず、北王国イスラエルが紀元前722年にアッシリア王国によって滅亡し、南王国ユダが紀元前586年からはじまるバビロニア帝国の三度にわたる侵攻によって民が捕囚となり、ソロモンのときに建造された神殿が焼き尽くされ、国が滅びてゆくまでの歴史が記録されています。

イスラエル、ユダの両王国ともに、預言者たちは王と民に、罪を悔い改めて神の言葉に立ち返らなければ滅びに至るという警告をし続けます。

列王記下では意図的な背信の結果が悲惨な結末を迎えるものであることを教えています。

神は預言され、約束されたように、何百年もの間、預言者たちをとおして民と国が神に立ち返るよう懇願されたにも拘わらず、その警告を無視しつづけてゆく民と国が神の祝福から見離されてゆくことが記述されています。

この歴史の記録をとおし、神が際限のない不従順を見過がされない方であり、神から与えられる王としての権威を、人が 神の言葉に忠実に正しく行使することができなかったことを知ることができます。 


概要

I. イスラエルとユダ王国の衰退 (1-16)

A. 北イスラエル王国、アハザヤ(アハブの子)の不義な治世、預言者エリシャの改革:1-18)
‐アハザヤ屋上の部屋の欄干から落ちて病気になり、エクロンの神ベルゼブルに病気治癒のための使者を送る、エリヤ天から火を降らせ、アハザヤへの宣告を下す、アハザヤの死、アハザヤの兄弟ヨラムが後を継ぐ、南ユダ王国ヨシャパテの治世
B. 北イスラエル王国、ヨラムの治世、南ユダ王国、アハザヤの治世(2:1-8:29)
‐エリヤとエリシヤ、外套で水を打ち川の流れを止める、エリヤ火の戦車に乗って天に引き上げられる、エリシヤの奇跡、エリシヤを嘲笑する若者たち(2)- 北イスラエル、ヨラム12年の治世、モアブに対抗し、南ユダ王国ヨシャパテとの連合、エリシアの奇跡(3)  -エリシアとシュネムの未亡人、ギルガルで預言者のともがらの鍋、大麦のパン二十個と、一袋の新穀とで百人の人々を食べさす(4) -アラム(スリア)の将軍ナアマン、(5)-エリシャ、預言者たちの小屋を拡張する、水に沈んだ斧が浮かぶ奇跡、スリアの軍勢の陣営を言い当てる、エリシャを取り巻いて山に満ちた火の馬と戦車、 アラムの王ベン・ハダデが全軍を召集し、サマリヤに上って来て、これを包囲し、街は飢餓に陥る。(6)-エリシアの預言、王の副官、侍従の不信、(7)-シュネムの未亡人ペリシテの地の7年の滞在から帰還後、王によって自分の畑と作物を回復する、エリシャのハザエルに対する預言(8)
C.  北イスラエル王国、エヒウの反乱 (9:1-10:36)
-預言者エリシァの指示によって、エヒウに油が注がれ、アラムの王ハザエルにユダ王国アハジヤと連合で戦っていた王ヨラムへの謀反が起される。ヨラム、アハジヤの暗殺死、(9)
-北王国太后イゼベルの暗殺、エリヤの預言の成就(9)
-エヒウによるアハブの70人の子供の殺戮、アハブの家の絶滅、バアルの預言者の絶滅、エリヤの預言の成就、列王記上21章21参照、(10)
-エヒウ、28年の王位、エヒウ、ヤロブアムの罪、ハザエルの侵略、ヨルダン川東岸は打ち破られる、ルベン、マナセ、ガド部族の滅亡(10) 
D.  南ユダ王国ヨアシュの治世:善政から悪政へ (11:1--12:21)  
-ユダ王国太后アタルヤ(イゼベルの娘)、ユダ王国の世継ぎを殺す、エホアハズ、うばによって、祭司エホヤダにかくまわれる、エホヤダの改革、ヨアシ7歳で王位に就く、(11)
‐エホヤダ生存中のヨアシの善政、主の宮の修復、アラムの王ハザエルの侵略、ヨアシュ暗殺され、子のアマザヤが王位を継ぐ(12) 
E.  北イスラエル王国、エホアハズの悪政 ( 13)         
‐ユダの王アハズヤの子ヨアシュの第二十三年に、エフーの子エホアハズがサマリヤでイスラエルの王となり、十七年間、王となる。
-アラムの支配、ユダの王ヨアシの第三十七年に、エホアハズの子ヨアシがサマリヤでイスラエルの王となり、十六年間、王であった。
-イスラエル王国ヨアシの治世、預言者エリシァの死、王ヨアシへ、
アラムに対する三度の勝利の預言
F.  南ユダ王国、アマザヤの善政 (14:1-22)         
-アマザヤは王となった時二十五歳で、二十九年の間エルサレムで世を治める。エドムに対する勝利、北王国ヨアシへの戦闘、ベトシメシでの敗北
-南王国アマザヤ、北王国ヨアシの死後15年王位、エルサレムで謀反に会い暗殺される、その子アザルヤが16歳で王位に就く 
G.  北王国、ヤロブアムⅡ世の悪政 (14:23-29)       
-ユダの王ヨアシュの子アマツヤの第十五年に、イスラエルの王ヨアシの子ヤロブアムⅡが王となり、サマリヤで四十一年間、王位に就く(アモス、ホセア、ヨナの預言)
H.  南王国、アザルヤ(ウジヤ)の善政 (15:1-7)      
-イスラエルの王ヤラベアムの第二十七年に、ユダの王アマジヤの子アザリヤ(ウジヤ)が16歳で王位に就き52年間王位、主が王を撃たれたので、その死ぬ日まで、重い皮膚病になって、離れ家に住んだ。王の子ヨタムが家の事を管理し、国の民をさばいた(イザヤの預言)
I.  北王国ゼカリヤ、シャルムの悪政 ( 15:8-16 )      
-ユダの王アザルヤの第三十八年に、ヤロブアムの子ゼカリヤがサマリヤでイスラエルの王となり、六か月間、王となる
-シャルムは、ゼカリヤに対する謀反、代わって1ヶ月王となる、エヒウの王朝4代の預言の成就
J.  北王国、イスラエル、メナヘムの悪政 (15:17-22)       
-アッシリアの王プルの侵略、メナヘム、10年間の王位、
K.  北王国、ペカヤ、ペカの悪政 (15:23-31)           
-メナヘムの子ペカヒヤはユダの王アザリヤの第五十年に、サマリヤでイスラエルの王となり、二年王位、副官であったレマリヤのペカによって暗殺される
-レマリヤの子ペカはユダの王アザリヤの第五十二年に、サマリヤでイスラエルの王となり、二十年の間、世を治める
-アッスリヤの王テグラテピレセルが来て、人々をアッスリヤへ捕え移す
-エラの子ホセア、ウジヤの子ヨタムの第二十年ペカを暗殺、代って王になる
L.  南王国ヨタムの善政 ( 15:32-38)            
-イスラエルの王ペカの第二年に、ユダの王ウジヤの子ヨタムが25歳で王となり十六年の治世、子のアハズが王位を継ぐ
M.  南王国 ユダのヨタムの子アハズの悪政 (16:1-20)    
-アハズは王となった時二十歳で、エルサレムで十六年王位に就く
-アッシリアの侵略 -ヒゼキヤがアハズに代わって王となる


II. 北王国イスラエルの滅亡 (17)

A.  ユダの王アハズの第十二年にエラの子ホセアが王となり、サマリヤで九年の間、イスラエルを治める。( 17:1-23 )
-アッスリヤの王シャルマネセルによってホセアのときサマリヤが陥落し、ホセアは捕らえられる。(紀元前722年)
B.  アッシリアのサマリア占領政策 (17:24-41)               
-彼らは主を礼拝しながら、同時に、自分たちがそこから移された諸国の民のならわしに従って、自分たちの神々にも仕えていた。
   
                

III. サマリアの陥落からエルサレムの陥落へ( 18-25)

A.  南ユダ王国、ヒゼキア王の善政(18-20)           
-高き所を取り除き、石の柱を打ちこわし、アシェラ像を切り倒し、モーセの作った青銅の蛇を打ち砕いた。そのころまでイスラエル人は、これに香をたいていたからである。これはネフシュタンと呼ばれていた。(18:4)
-アッシリヤの王は、タルタン、ラブ・サリス、およびラブ・シャケに大軍をつけて、ラキシュからエルサレムのヒゼキヤ王を侵略しようとエルサレムを囲む(18)
-ヒゼキア、預言者イザヤへ、神の言葉を求める。-ヒゼキヤの祈り。-主の使が出て、アッスリヤの陣営で十八万五千人を撃ち殺す。(イザヤ書33章14参照)(19)
-ヒゼキアの寿命の宣告、延命の祈り、-ヒゼキアの子マナセが王位を継ぐ(20)
B.  南ユダ王国、マナセ、アモンの悪政(21)
-マナセは十二歳で王となり、五十五年の間、エルサレムで世を治める。-父ヒゼキヤがこわした高き所を建て直し、またイスラエルの王アハブがしたようにバアルのために祭壇を築き、アシラ像を造り、かつ天の万象を拝んで、これに仕え、主の宮の二つの庭に天の万象のために祭壇を築き、 またその子を火に焼いてささげ物とし、占いをし、魔術を行い、口寄せと魔法使を用い、主の目の前に多くの悪を行って、主の怒りを引き起した。マナセはまた主の目の前に悪を行って、ユダに罪を犯させたその罪のほかに、罪なき者の血を多く流して、エルサレムのこの果から、かの果にまで満たした。-マナセの死、その子アモンが二十二歳で王となり、二年の治世。
C.  南ユダ王国、ヨシア王の改革(22:1-23:30)
-アモン、暗殺されその子ヨシア八歳で王となり、エルサレムで三十一年の間、王として治める、(預言者エレミア)(22)      -ヨシア王の改革、(列王上13章2参照)預言の成就、エジプトの王パロ・ネコが、アッスリヤの王のところへ行こうと、ユフラテ川をさして上ってきたので、ヨシヤ王は彼を迎え撃とうと出メギド平原において戦死、(23)
D.  国外追放と捕囚(23:31- 25)              
-エホアハズは王となった時二十三歳で、エルサレムで三か月、パロ・ネコはヨシヤの子エリアキムを父ヨシヤに代って王とならせ、名をエホヤキムと改めエホヤキムは二十五歳で王となり、エルサレムで十一年の間(23)
-エホヤキムの世にバビロンの王ネブカデネザルが上ってきたので、エホヤキムは彼に隷属して三年を経た(24)エホヤキムは先祖たちとともに眠り、その子エホヤキンが代って王となった。(24)エホヤキンは王となった時十八歳で、エルサレムで三か月の間、世を治めた(24)-バビロンの王ネブカデネザルの家来たちはエルサレムに攻め上って、町を囲んだ。(ダニエル書参照)-そしてバビロンの王はエホヤキンの父の兄弟マッタニヤを王としてエホヤキンに代え、名をゼデキヤと改め、ゼデキヤは二十一歳で王となり、エルサレムで十一年の間、世を治めた。ゼデキヤはすべてエホヤキムがおこなったように主の目の前に悪を行う。(24)
-ゼデキヤの治世の第九年の十月十日に、バビロンの王ネブカデネザルはもろもろの軍勢を率い、エルサレムにきて、これにむかって陣を張り、周囲にとりでを築いてこれを攻め王を捕え、彼をリブラにいるバビロンの王のもとへ引いていって彼の罪を定め、ゼデキヤの子たちをゼデキヤの目の前で殺し、ゼデキヤの目をえぐり、足かせをかけてバビロンへ連れて行った。(25) 


鍵となる節

  • こうして、彼らがなお進みながら話していると、なんと、一台の火の戦車と火の馬とが現われ、このふたりの間を分け隔て、エリヤは、たつまきに乗って天へ上って行った。
    エリシャはこれを見て、「わが父。わが父。イスラエルの戦車と騎兵たち。」と叫んでいたが、彼はもう見えなかった。そこで、彼は自分の着物をつかみ、それを二つに引き裂いた。
    それから、彼はエリヤの身から落ちた外套を拾い上げ、引き返してヨルダン川の岸辺に立った。
    彼はエリヤの身から落ちた外套を取って水を打ち、「エリヤの神、主は、どこにおられるのですか。」と言い、彼が再び水を打つと、水が両側に分かれたので、エリシャは渡った。 (列王下2章11-14)
  • そこで、主はイスラエルに対して激しく怒り、彼らを御前から取り除いた。ただユダの部族だけしか残されなかった。
    ユダもまた、彼らの神、主の命令を守らず、イスラエルが取り入れた風習に従って歩んだ。
    そこで、主はイスラエルのすべての子孫をさげすみ、彼らを苦しめ、略奪者たちの手に渡し、ついに彼らを御前から投げ捨てられた。
    主がイスラエルをダビデの家から引き裂かれたとき、彼らはネバテの子ヤロブアムを王としたが、ヤロブアムは、イスラエルを主に従わないようにしむけ、彼らに大きな罪を犯させた。
    イスラエルの人々は、ヤロブアムの犯したすべての罪に歩み、それをやめなかったので、
    ついに、主は、そのしもべであるすべての預言者を通して告げられたとおり、イスラエルを御前から取り除かれた。こうして、イスラエルは自分の土地からアッシリヤへ引いて行かれた。今日もそのままである。(列王下17章18-23)
  • 主は仰せられた。「わたしがイスラエルを移したと同じように、ユダもまた、わたしの前から移す。わたしが選んだこの町エルサレムも、わたしの名を置く、と言ったこの宮も、わたしは退ける。」(列王下23章27)


 鍵となる章

2章、エリヤ、天に引き上げられる ;4章、エリシヤの奇跡と未亡人;
5章、アラムの将軍ナアマンの癒し;
17章、イスラエルの陥落とアッシリアのサマリア占領(紀元前722年);
18-19章、アッシリア、センナケブリの侵攻とヒゼキアの祈り;
22-23章、ヨシアの改革;24-25章、バビロンの侵攻、エルサレムの陥落、捕囚(紀元前586年);


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