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士師記の学び
背景
士師記とルツ記は、ヨシュアの死後ヨシュアと行動を共にした長老たちの生きているあいだから(士師記2章7節)ダビデがイスラエルの王となってエルサレムをエブス人から奪回する以前までの事柄が記述されています。時代としては、紀元前1381年から紀元前1004年頃までのイスラエルの歴史を背景とし、最後のイスラエルの士師として最初のイスラエル統一王国の王となったサウロに油を注いだサムエルが没するまで、イスラエルの民族が神政政治によって治められ、士師たちに率いられた時代イスラエルの民がどのような歩みをしたのかについての歴史が記されています。
この士師記をとうして、わたしたちは、繰り返されているパターンを見ることができます。
人々が生ける真の神に仕え、神からの祝福を受け、
神から受ける祝福と繁栄のなかで人々が神を忘れ、神以外の神々、偶像に仕え、真の神から離れ、それによって敵に隷属し、苦境に立たされ、その結果、惨めな出口のない状況に陥いり、やっと、真の神に叫び、罪を悔い改めるとき、神が彼らを救い出され、そして再び彼らが神の祝福にあずかり、繁栄を取り戻すこと、
そして繁栄のなかで再び神を忘れ、苦境に立たされ、―――。
約400年近くの期間、祝福と繁栄、背教、苦境と隷属、悔い改めと叫び、救いと解放、繁栄というパターンを七度も繰り返し、苦境にあって、神がイスラエルの民の異なった部族のなかから13人の師士を立てられ解放されたことがこの士師記の1章から16章には記述されています。
イスラエルの民が彼らの主、王である筈の生ける神から離れ、異邦の神々に妥協し、人々がおのおの勝手に自分の目に正しいと見える 神が与えられた基準ではない 自分たちの勝手な基準に従ってそれぞれが行動し、そのために、いかに社会全体が混乱し、道徳的退廃がもたらされていたかということが17章から21章にかけてえがかれています。
この時代は、ヤーウエの神を主、王とする神政国家であるはずのイスラエルの民が、神の与えられた基準ではなく、おのおの自分たちの目に正しいと見える勝手な自分の基準によって歩み、異邦の他の神々に妥協し、神の祝福から離れて敵に攻められ、圧迫を受け、苦境と困難に陥るということの繰り返しをしていた時代でした。
概要
神の祝福を不完全に享受することによって起こる敗北と敵への従属. (1章-2章)
A. ヨシュアの没した後のイスラエル、イスラエル人とカナン人の敵対関係 ( 1:1-1:26)
B. イスラエルの民の不完全な土地の征服と占有 (1:27-36)
C. イスラエルの民の不従順と不信仰の繰り返しのパターン
( 2:1-2:23)
神の契約に支配される人々の不忠実。神から離れ、背き、罪による従属、神へ叫び助けを求め、神による解放という7回の繰り返し。 (3:1-16)
A. メソポタミアの王の圧迫とオトニエル。(3:1-11)
B. モアブ、アモン、アマレクの王エグロンとエフド。その後シャムガーがおこる。 (3:12-31)
C. 北方の地ハゾルを治めたカナンの王ヤビンの将軍シセラの鉄の車両にイスラエルが攻められる。女預言者デボラの呼びかけに応えバラクの軍がシセラの軍を打ち破り、イスラエルを解放する。( 4-5)
D. ミデアン人による圧迫と神への叫びに応えられ、神がギデオンをとうして奇跡的圧勝をイスラエルにもたらす。(6-8:28)
E. ギデオンの死とアビメレク一族の没落、トラとヤイルが続いて合計43年間、士師としてイスラエルを治める。 (8:29-10:5)
F. 再び、イスラエルが偶像に仕え、東方、西方からの敵に侵略される。神は民の叫びと悔い改めに応えエフタを士師としておこされ、イスラエルを解放する。その後イブザン、エロン、アブドンが士師としてイスラエルを治める。(10:6-12).
G. ペリシテ人がイスラエルを圧制し、サムソンがイスラエルの士師としてたてられ、20年の期間ペリシテ人に対抗する。(13-16)
士師の時代のイスラエルの背教と無政府状態。(17-21)
神が度々イスラエルの民を苦境と悲惨な状況から師士をおこされ救われたにも拘わらず、民は神の与えられた基準に従うより、自分たちの勝手な基準に従った。民はおのおの自分の目に正しいと見えることを行い、社会は無秩序で無政府状態となった。
A. 士師の時代の北イスラエルの状態(17-18)
B. 士師の時代の中央イスラエルの不道徳の蔓延した状態 (19:1-21).
C. 神への不従順による無政府状態と混乱。レビ人が妾と同棲し、ベニヤミン族の地ギベアで起こる忌まわしい事件をきっかけにイスラエル全部族の内乱状態がひき起こされる。 (20-21)
鍵となる節
- さて、主の使いがギルガルからボキムに上って来て言った。「わたしはあなたがたをエジプトから上らせて、あなたがたの先祖に誓った地に連れて来て言った。『わたしはあなたがたとの契約を決して破らない。
あなたがたはこの地の住民と契約を結んではならない。彼らの祭壇を取りこわさなければならない。』ところが、あなたがたはわたしの声に聞き従わなかった。なぜこのようなことをしたのか。
それゆえわたしは言う。『わたしはあなたがたの前から彼らを追い出さない。彼らはあなたがたの敵となり、彼らの神々はあなたがたにとってわなとなる。』」(士師記2章1-3節)
- 彼女が、「サムソン。ペリシテ人があなたを襲ってきます。」と言ったとき、サムソンは眠りからさめて、「今度も前のように出て行って、からだをひとゆすりしてやろう。」と言った。彼は主が自分から去られたことを知らなかった。
そこで、ペリシテ人は彼をつかまえて、その目をえぐり出し、彼をガザに引き立てて行って、青銅の足かせをかけて、彼をつないだ。こうしてサムソンは牢の中で臼をひいていた。(士師記16章20-21節) - そのころ、イスラエルには王がなく、めいめいが自分の目に正しいと見えることを行なっていた。(士師記21章25節)
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