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エレミア書の学び
背景
エレミア書は、ベニヤミンの地アナトテにいた祭司のひとり、ヒルキヤの子エレミヤによって記されました。
エレミアは、ユダの王ヨシアの治世十三年(627B.C.)のとき、エレミアが多分17,8歳の頃、神から「わたしは、あなたを胎内に形造る前から、あなたを知り、あなたが腹から出る前から、あなたを聖別し、あなたを国々への預言者と定めていた。」という召命を受け、ヨシア王からエホヤハズ、エホヤキム、エホヤキンにも臨んで、ユダの王ゼデキア十一年の終わり(586B.C.)、エルサレムの民がバビロンに捕らえ移されたときまで、民族存亡の危機に面し迫害と孤立の中で神からのことばを忠実に告げ知らせました。
神はイスラエルの民と国家が修復不能な状態に至ったこと、国と民を完全な再建に至らせるためには「引き抜き、あるいは引き倒し、あるいは滅ぼし、あるいはこわされ」(1章10)るという事態に至り、その後に新しい神の業に民が委ねるとき、国も民族も再び植えられ、建てられるということをエレミアをとおして預言されています。
エレミアの預言は、エルサレムの神殿が焼かれ、ユダ王国の人々がバビロニア帝国に捕囚として連れ去られるまで1章から39章までの箇所はユダ王国の王と民に直接宛てて書かれ、40章から52章までの残りの部分は、国を失い失望と失意のうちに、散在するイスラエルの民に宛てて書かれています。
多くの指導者、祭司、偽預言者たちが神の神殿が存在し、自分たちに滅びが及ぶことはないと主張するなかで、王国が繁栄存続することが可能なのは、 神の真実さ、恵みの故であり、このことを王と民が忘れ、神との契約をおろそかにし、自分たちの力に頼り、高ぶり、生ける神以外の偶像の神々に頼るとき、滅亡が到来することを涙ながらに訴えました。
エレミア書には、神の義が、公平な神の裁きを要求し、神の恵みを拒否し続け悪の道を歩む者に自業自得の結果として滅びをもたらされ、神のことばに信頼して歩む者にはこの世からの迫害と孤独を経験することがあっても、必ず神の変わらない愛と約束を受ける者となることが述べられ、神の民の歴史が破局を迎える危機のなかで、終わりの日に究極的な将来の神の救いの御業、イスラエルの回復が述べられています。
概要
I. エルサレム滅亡以前の預言(1-39)
A. ヨシア王の治世の時の預言(1-12)
1. エレミアの召命(1)
2. ユダ王国の民の神への不従順にたいする裁きの警告の預言(2-12)
B. エホヤミム王の治世の時の預言 ( 13-20; 25-26; 35-36)
1. 神の裁きの理由と警告(13-20)
2. バビロニア帝国への七十年の捕囚の預言(25)
3. 神への背きにたいする裁きの宣告と偽預言者、祭司からエレミアへの迫害(26)
4. ユダ王国の王から民にいたるまでの明らかな御ことばへの不従順.(35-36)
C. ゼデキア王の治世の時の預言(21-24; 27-34;37-39)主の日の預言(24-27)
1. 神の裁きによってエルサレムの都が廃墟となることが不可避となった宣告(21-24)
2. エレミアの預言にたいする反対と迫害 (27-34)
3. エルサレムの陥落と民の追放、捕囚 (37-39)
II. エルサレム滅亡後の預言(40-52)
A. パレスチナ地域に散らされた残りの民への預言(40-43)
B. エジプトへ逃げた民への預言(44)
C. バビロンに捕囚となった民への預言 (45-52)
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