Welcome to Calvary Chapel-Japanese Fellowship

www.calvary_chapel-japanese_fellowship御言葉の学び、第一列王記

旧約聖書

列王記上


背景

列王記も、サムエル記とおなじように、ヘブル語の聖書では一つの書物として記述されています。
列王記上は、紀元前985年頃から紀元前853年までの約130年の期間について記録されています。
この時代は、イスラエル統一王国のソロモンの時代から王国が分裂し、北王国は、イスラエルのアハブ王、預言者エリヤの改革、アハブを継ぐアハザヤまでの時代にあたり、南王国は、ユダの王ヨシャパテの時代までにあたります。

イスラエルとユダ王国が王によって治められ、神が約束された祝福と呪いが歴史的にどのように実現されていったのかという過程が、それらの時代の王たちの業績を中心に記録されています。

ダビデの後を継いでイスラエル統一王国の王位に就いたソロモンによって、主の神殿が建設され、神殿が奉献されるときに、神は「わたしの目とわたしの心は、いつもそこにある」「王国の王座をイスラエルの上に永遠に確立する」しかし、「あなたがたとあなたがたの子孫が、わたしにそむいて従わず、あなたがたに授けたわたしの命令とわたしのおきてとを守らず、行ってほかの神々に仕え、これを拝むなら、わたしが彼らに与えた地の面から、イスラエルを断ち、わたしがわたしの名のために聖別した宮を、わたしの前から投げ捨てよう。」とソロモンにあらわれ、約束されました。

イスラエル統一王国は、繁栄と栄華の頂点に達しましたが、エルサレムに神殿が奉献されるときに神が約束されたとおり、「ほかの神々に従って行ってはならない」と命じておられた主の命令を、ソロモンをはじめ、王たちが、どのように行っていったのかが記録されています。

神の契約と預言者との関わりのなかで、神が言われた戒めと律法から離れ、それを守らなかったときに序々に王国が分裂、衰退してゆく過程と歴史が記録されています。

神の律法に適った王の繁栄と、背信の王による王国の衰退と遂には滅びにいたる記述をとうして、神が結ばれた(ダビデとの)契約に真実であることを見ることができます。

この記述からも、約束された油そそがれたメシアである王が来られ、来るべき御国が到来するときに、神の真実によって、人の罪や失敗にも拘わらず、ソロモンが統一王国の王として繁栄と栄華を極めたとき以上の素晴らしい王国の到来について垣間見ることができます。


概要

I. ソロモンの王位とイスラエルの統一 (1-11)

A. ダビデからソロモンへの王位継承 (1-2)
-アビシャグ、アドニヤ(アブサロムの兄弟)の王位簒奪、ナタン、バテシバ、ダビデ、正式にソロモンを継承者とする(1)
-ダビデ、ソロモンへの説諭と遺言、ダビデの死、軍の長と大祭司、アドニヤ、アビヤタル、ヨアブ、ベナヤ、ザドク、シムイ(2)

B. ソロモン、神に知恵を求める。 (3)
‐神がギベアでソロモンに夢のうちに現れる(3)
C. ソロモンの富と王国の栄華 (4-10)
-ソロモンの高官たち、12人の代官、ソロモン治下の王国の繁栄、ソロモンの知恵、(4)
-ツロの王ヒラム、宮の建設(7年間)(5)
-イスラエル人がエジプトの地を出てから四百八十年目、主の宮の建設と神殿、主の言葉がソロモンに臨む(条件契約)(6)
-ソロモンの宮殿(13年間)、神殿と祭具の装飾(7)
-神殿の奉献と、イスラエルの会衆、ソロモンの祝福と祈り(8)
-主が再びソロモンに現れる(条件契約、祝福と呪い)(9)
-シバの女王とソロモンの名声、王国の栄華(10)
D. ソロモンの背信、多くの后と側女(申命記17章14以降参照)(11)
-700人の后、300人の側女、多くの馬をふやし、偶像を礼拝、王国の分裂の宣告、ヤロブアムとイスラエルの10部族、ソロモンの40年の治世、ソロモンの死、ソロモンの息子レハブアムが王位を継承、(11)


II. 分裂後の王国、北王国/ヤロブアム、南王国/レハベアム(12-22)

A. イスラエル10部族の離別(12-14:20)
-レハブアム、ソロモンの後で王位を継ぐ、重いくびき、長老と若い参謀たちの進言、ヤロブアムとイスラエルの10部族の分裂(11)
-部族の離反、ダンに金の子牛の祭壇を築く(12)
-ヤロブアムの建てた祭壇への呪いの預言、それぞれが主にたいして持つ責務(13)
-ヤロブアムの子アビヤ、ヤロブアムの家に対する宣告、ヤロブアム,
22年間イスラエルを治め先祖たちと共に眠る、ナダブ(アビヤム)、レハブアム王の5年エジプトの王シシヤクが攻め上る、17年間王位(14)

B. ユダ王国の初期の王たち(4人の王)(14:21-15:24)
-レハブアム王5年エジプトの王シシヤクが攻め上る、17年間王位(14)
-レハベアムの子アビヤム、ユダ王国の王位を継ぎ3年間王位、アビヤムの子アサが王位を継ぐ、41年間の王位、主の目にかなう治世、ベンハダトとの同盟、イスラエルの王バアシャとの軋轢、ヨシャパテが王位を継承(15)

C. イスラエル王国初期の6人の王(15:25-16)
-ヤロブアムの子ナダブ2年の王位、バアシャの反乱アヒアの預言の成就、(列王上 14:10、14)治世24年(15:25-)
-エフーのバアシャに対する預言、(列王記上14:7,15:29)
バアシャの子エラ2年の治世、将軍ジムリの謀反、オムリが12年間イスラエルの王となる、オムリ、サマリヤの山を買う、オムリの子アハブがサマリヤで22年間王となる、シドン人エテバアルの娘イゼベルを后とする。ヨシュアの預言の成就(ヨシュア6:26)(16)     
                

III. 預言者エリヤ、アハブ/アサの時代からアハザヤ/ヨシャパテの時代 (17-22)

A. エリヤの改革、オムリ/アハブの治世(17-19)
-エリヤのアハブに対する3年の飢饉の預言、からすがパンと肉を運ぶ、ザレパテの未亡人(ルカ福音書4章25-26)と死んだ息子がよみがえる奇跡(17)
-3年の飢饉の後、主のことばがエリヤに臨む、主を恐れるアハブの家司オバデヤ、アハブとエリヤの対面、カルメル山でのバアルの預言者との対決、(18)
-エリヤ、イゼベルを恐れベエルシバへ逃れる、荒野にて天の使い、ホレブにて主があらわれ、ハザエル、エヒウ、エリシャに油を注ぐよう命じられる。エリシヤ、エリヤに仕える(19)
 
B. アハブの時代(20-22:40)
-アハブとアラムの王ベンハダデ、アハブの軍の勝利(20)
-ナボテのぶどう園とイゼベルの入れ知恵、エリヤの最後通告(21)
-ヨシャパテとアハブ、ラモテギレアデへの戦い、預言者ミカヤ、アハブの戦死、アハブの子アハズヤが王位を継ぐ、(22) 

C. ユダ王国、ヨシャパテの治世(22:41-50)
-ヨシャパテ35歳でユダ王国の王となり25年間の治世、その子ヨラムが王位を継ぐ(22)

D. イスラエル王国、アハザヤの治世 (22:51-53)
-アハザヤ2年の治世、アハブと同じようにバアルに仕える


鍵となる節

  • わが神、主よ。今、あなたは私の父ダビデに代わって、このしもべを王とされました。しかし、私は小さい子どもで、出入りするすべを知りません。
    そのうえ、しもべは、あなたの選んだあなたの民の中におります。しかも、彼らはあまりにも多くて、数えることも調べることもできないほど、おびただしい民です。
    善悪を判断してあなたの民をさばくために聞き分ける心をしもべに与えてください。さもなければ、だれに、このおびただしいあなたの民をさばくことができるでしょうか。」(列王記上3章7-9)
  • 主は彼に仰せられた。「あなたがわたしの前で願った祈りと願いをわたしは聞いた。わたしは、あなたがわたしの名をとこしえまでもここに置くために建てたこの宮を聖別した。わたしの目とわたしの心は、いつもそこにある。
    あなたが、あなたの父ダビデが歩んだように、全き心と正しさをもって、わたしの前に歩み、わたしがあなたに命じたことをすべてそのまま実行し、わたしのおきてと定めとを守るなら、
    わたしが、あなたの父ダビデに、『あなたには、イスラエルの王座から人が断たれない。』と言って約束したとおり、あなたの王国の王座をイスラエルの上に永遠に確立しよう。
    もし、あなたがたとあなたがたの子孫が、わたしにそむいて従わず、あなたがたに授けたわたしの命令とわたしのおきてとを守らず、行ってほかの神々に仕え、これを拝むなら、
    わたしが彼らに与えた地の面から、イスラエルを断ち、わたしがわたしの名のために聖別した宮を、わたしの前から投げ捨てよう。こうして、イスラエルはすべての国々の民の間で、物笑いとなり、なぶりものとなろう。(列王記9章3-7)
  • それゆえ、主はソロモンに仰せられた。「あなたがこのようにふるまい、わたしが命じたわたしの契約とおきてとを守らなかったので、わたしは王国をあなたから必ず引き裂いて、あなたの家来に与える。 (列王記11章11)
  • エリヤはみなの前に進み出て言った。「あなたがたは、いつまでどっちつかずによろめいているのか。もし、主が神であれば、それに従い、もし、バアルが神であれば、それに従え。」しかし、民は一言も彼に答えなかった。 (列王記18章21)


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